2006ニューカレドニア国際マラソン参戦記
2006年8月20日、とうとうニューカレドニア国際マラソンを走って参りました。42.195キロを制覇するのにかかった時間5時間26分52秒。クラス(ベテラン1男子)20位、男子69位、総合88位という結果に終わりました。
これから書く参戦記は人様に読んでもらうためというよりは、自分自身の覚え書きとして来年に備えて(また走る気かい!!)記録する事になると思います。よって、、、読んでもあんまり面白くないかも・・・そして長いかも・・・

それでも暇を持て余している方、もしくはランニングに興味のある方は先にお進みくださいませ。
それでは『【無謀な】マラソン参戦記【45歳】』の始まり始まり~~~→
いきなりですが、ランニングに関する基礎知識を一つ紹介しておきます。なぜかランナーの走るスピードというのは時速ではなくて1キロを何分で走るかで表します。私も最初はまるっきりピンと来なかったのですが、慣れてしまうとキロ何分とか言う表示が一番分かりやすくなってしまいました。ということで、これからキロ何分という表記がいっぱい出てくると思いますので覚悟してお読みください。
ちなみに市民ランナーの平均的な速度はキロ6分前後。私の練習中の最速がキロ5.5分。平均が6.5分。今回優勝の小野選手がキロ3.5分と言った感じになってます。
【トレーニング】
このブログの最初の方まで戻って読んでいただければ分かるのですが、元々2年ほど前からダイエットのために始めたウォーキングがジョギングになって、そのままランニングに進んでいったのですが、今年4月ぐらいからニューカレドニアマラソン参加を真剣に考えてトレーニングを始めました。
私の場合、毎日走ると必ず足に故障が起きるので1週間のうち月曜と木曜を休養日に当てて週5日、10キロランから始め、7月からは徐々に距離を伸ばすとともに、火曜日をロングの日と決めて普段より長く走るようにしてきました。7月7日から通常12キロ、火曜21キロ。7月19日からは通常15キロ、火曜26キロ。そして8月8日にはトレーニングの目標だった30キロをキロ7分で走破しました。
ところが念願の30キロ走破したのはいいけれど、体が悲鳴を上げて微熱と軽い頭痛が続くようになってしまい、本番直前の10日間、まともに練習できないどころかほとんど病気状態に陥ってしまいました。それでも私の経験ではちょっとでも間を空けてしまうとまるっきり足があがらなくなってしまうので、大会の前の週は6キロとか10キロの短い距離をキロ6分以下の速いペースで走って調整を続けてみました。

そして幸いにも大会前日には体調も何とか元通りになって、朝の練習では谷川真理さんとすれ違うときに挨拶を交わしたりして、気分は断然盛り上がった状態で本番を迎えました。
【準備】
当日の朝、7時のマラソンスタートに向けて5時に起床。小さなブドウパン2切れとコーヒ-で朝食を済ませ準備を始めました。長距離を走った事がある人しか知らないと思いますが、まずは股擦れ、脇擦れ防止の為にニアウリマッサージオイル(普通はワセリンを使うみたい)をたっぷりと塗り付けておく必要があるんです。
そしてもう一点、これは26キロ走ったときに痛い目をみたのですが、なんと長時間走るとウェアで乳首が擦れてものすごく痛くなるんです。で、初めて26キロ走り終わっときには白いウェアの胸元両脇から血の筋がダラ~~~と2本、おなかに向かって流れていました。乳首の先端の皮がむけて出血していたんですねぇ(いたたた、、、)。走り終わってから気がついたんですが、きっとすれ違った人はびっくりしていたに違いありません。これの予防は至って簡単、バンドエイドをぺたっと貼っておけばノープロブレムです。もっともこれは男性ランナーの間では常識だという事をあとで知りました。

そして6時にはスタート地点の競馬場の駐車場へ車で向かいました(所要時間2分)。車のなかにはタオル、着替え、スポーツドリンクなどの他に、おかあちゃんがスタート風景を撮影するための脚立なぞも積み込んでおきました。ウェアのパンツにある小さなポケットにはトイレに行きたくなったときのためのポケットティッシュと車の鍵だけを入れておきました。そして会場に集まった顔見知りとあれやこれやと話をしているうちにスタート5分前の案内が入り、スタート地点へと向かいました。
【スタートから前半】

フル、ハーフ合わせて約450人がスタートラインに集まるなか、とにかく速い人のペースに引きずられないように最後尾に並んでスタートを待ちました。で、後ろ過ぎてスタートの合図は聞こえなかったのですが・・・なんかみんなが動き出したので一緒にゾロゾロとスタートを切りました。
とにかく先は長いのでゆっくりと、周りの日本人参加者とおしゃべりをしながら競馬場前からアンスバタに出てベ・デ・シトロンへ向かいました。空は薄曇りで風も弱くマラソンには絶好のコンディション。我ながら足取りも軽くAQUAの前を折り返し、相変わらず周りのランナーとおしゃべりをしながらメリディアン前の坂も無事通過しマジェンタの折り返し地点へと向かいました。

その辺りではご夫婦でフルマラソンに参加されている辻夫妻と一緒に走っていて、ニューカレドニアの観光案内やら、マラソンコースについてやらといろいろおしゃべりしながら走っていたのですが、10キロのキロポストで時計をみるとなんとキロ6分ちょいのハイペースで走ってきていました。30キロの試走のときはキロ7分がやっとだったのに・・・。ここでかなりビビって辻夫妻とはお別れしてペースを落として折り返し地点へと向かいました。
【中盤】
何度も練習で走ったコースを淡々と走り続けて、3人ぐらいで前に出たり後ろに下がったりしながら1周目を終了し、ハーフマラソンの人たちと別れて2周目に突入しました。プラージロワジール(タクシーボート屋)の先の21キロ地点にあるタイム表示は2時間20分で通過。ちょっと速すぎたかなーと思いつつ、いいペースじゃんと気を良くしてたったった~と走り続けたのですが、モカンボホテルの前を折り返してアンスバタに戻ってきた辺りから急激に腿が痛くてあがらなくなりました。

(ハーフマラソンに参加の谷川真理さん)
練習中にも途中で苦しい時期があってもちょっと我慢すればまた楽になると事を経験していたので、大丈夫、大丈夫と自分に言い聞かせるものの、なんか今までにない腿の痛みが襲ってきます。また悪い事に丁度ゴールの競馬場に一番近い位置なので「あ~だめだ、リタイヤするなら今だ、この先に進むと死ぬぞ~」と心の声が訴えかけてきます。いや、まじで、リタイヤしてしまいそうでしたよ。それでもなんとか応援してくれている人の顔を思い出して、ここでリタイヤしたら『恥ずかしい』と、見栄と意地だけで2回目のメリディアン前の坂を上り始めました。

登り始めはしたのですが・・・もう心はかなり挫けていたので「とりあえず上り坂は歩いて登ろう・・・」とここで初めて歩いてしまいました。いったん歩いてしまうともうあとはなし崩し、ちょっと走っては歩き、歩いては走り、おまけに先に折り返してきた人も歩いてすれ違う人が多くなって、ま、いっか・・・てな心がどんどん大きくなって・・・・・・??? いや、思い返すとやっぱりどんなに気合いを入れても腿とふくらはぎが痛くて走れる状態ではなかったのかも知れません。
【後半】
歩いたり走ったりを繰り返しながらなんとかマジェンタの折り返し地点に到着。その時点で4時間を過ぎていたので予定していた5時間以内でのフィニッシュは不可能だと知りました。もう、腿はパンパンでどうやっても走り続けられる状態ではなく、歩き続ければいつかは帰り着くだろう、とあきらめの境地でてくてく歩いて進んでいきました。私より後ろの人たちも例外無く歩いてしまっていて、マラソンなんだか歩こう会だか分からないような状態でした。
それでも歩けば前には進む訳で、なんとかエンゲアのロータリーを抜けてなじみの深いライオンズクラブの遊歩道にたどり着いた辺りから少しは走れるようになってきたので、なるべくゆっくり競歩のような感じで走り出してみました。まあ、それでもしばらくするとやっぱり歩いてしまったりしていたのですが、どんどんゴールが近づいているのが実感できる事が一番の心の支えとなって、ゆっくりゆっくり走って進むようになりました。

その辺りで4時間45分経過。前から白バイのおまわりさんがやってきて車道を離れて遊歩道を走るようにと指示されました。5時間経過で解除される交通規制に合わせた措置でした。まさか5時間以上かかるとは思っていなかっただけに結構ショックでしたねぇ。。。でもまあ、おかげで普段練習で走っている遊歩道の土の上を走れるようになってかえって足の負担も気持ちの負担も軽くなったのかもしれません。
【ゴール】
最後のメリディアンの坂を歩いて上ったあとは気力で走り続けて一気に競馬場内のゴールゲートに向かいました。去年、一昨年とゴール地点でランナーの帰りを待っていた私は知っていたんです。最後の方になると待ってる方も待ちくたびれて、ランナーの到着に気がつかなくなる事が多い事を・・・? んだもんで最後の直線にかかった所でわざと「うぉ~」と一声叫んでゴール地点で待ってくださっている方々の注意を引いてから、ゆっくりストレートを走って両手を上げてゴールいたしました。これやんないとゴールの瞬間の写真取ってもらえなかったりするんですもん(爆)。

そんなかんだで私のマラソン初挑戦はなんとか終了いたしました。なお、フルマラソン完走者に渡された記念メダルに彫刻されているランナーのゼッケンがなぜか101番なのは本当に偶然の出来事で、決して私がねらって101番のゼッケンを取得したのではない事を付け加えさせていただきます。っていうか、周りの人から「高橋さん、ゼッケンねらって取ったでしょぉ~」と言われるまで気づいていませんでしたから、いやホント。

【来年に向けて】
1。もっと筋力をつけてから挑むこと。
2。前半のペースを上げすぎないこと。
3。体重をもっと落としておくこと。
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